建物の骨格を形成する「鉄筋工事」は、建築物の安全性と耐久性を左右する極めて重要な工程です。事業の拡大や信頼性の向上を目指す建設業者様にとって、建設業許可の取得は必須のステップとなります。
今回は、鉄筋工事業の一般建設業許可を取得するために、「どのような工事が鉄筋工事に該当するのか」、そして「どのような資格や経験が必要なのか」を詳しく解説します。
目次
- 鉄筋工事とは?
- 一般建設業許可「鉄筋工事業」取得のための要件
- 1. 学歴と実務経験による要件
- 2. 特定の資格と実務経験による要件
- まとめ
鉄筋工事とは?
まず、建設業法における「鉄筋工事」の定義と具体的な工事内容について見ていきましょう。
鉄筋工事とは、棒鋼などの鋼材を加工し、接合し、または組み立てる工事を指します。
より具体的には、以下の2つの主要な工事内容から構成されます。
- 鉄筋加工組立て工事: 鉄筋の配筋(配置設計)と組立てを行う工事です。建物の設計図に基づき、鉄筋を適切な位置に配置し、形を組み立てていきます。
- 鉄筋継手工事: 配筋された鉄筋同士を接合する工事です。鉄筋の長さを確保したり、力を伝達させたりするために不可欠な工程です。代表的な鉄筋継手には、ガス圧接継手、溶接継手、機械式継手などがあります。
これらの工事は、鉄筋コンクリート造の建物や橋梁などの構造物の骨組みを作る上で欠かせないものであり、まさに「建物や構造物の骨格を創る」工事といえるでしょう。
一般建設業許可「鉄筋工事業」取得のための要件
一般建設業の「鉄筋工事業」の許可を取得するためには、各営業所に専任の「営業所技術者」を配置する必要があります。この営業所技術者が満たすべき資格要件は、大きく分けて「学歴と実務経験」または「特定の資格と実務経験」のいずれかとなります。
1. 学歴と実務経験による要件
以下のいずれかの学歴と、それに続く実務経験があれば、営業所技術者として認められます。
【鉄筋工事業の指定学科】 鉄筋工事業における指定学科は、以下のいずれかの学科です。
- 土木工学に関する学科
- 建築学に関する学科
- 機械工学に関する学科
- 高等学校(旧実業学校を含む)または中等教育学校の指定学科を卒業後、5年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
- 大学(旧大学令による大学を含む)または高等専門学校(旧専門学校令による専門学校を含む)の指定学科を卒業後、3年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
- 学歴を問わず、10年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
2. 特定の資格と実務経験による要件
学歴や実務経験に代わり、以下のいずれかの国家資格等と、それに付随する実務経験が認められます。
- 1級建築施工管理技士に合格した者。
- 土木施工管理、建築施工管理、管工事施工管理、または造園施工管理に係る1級の第一次検定に合格後、3年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
- 土木施工管理、管工事施工管理、または造園施工管理に係る1級の第二次検定に合格後、3年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
- 土木施工管理、建築施工管理、管工事施工管理、または造園施工管理に係る2級の第一次検定または第二次検定に合格後、5年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
- 1級鉄筋施工「鉄筋施工図作成作業」「鉄筋組立て作業」に合格した者。
- 2級鉄筋施工「鉄筋施工図作成作業」「鉄筋組立て作業」に合格後、3年以上の鉄筋工事に関する実務経験。
まとめ
鉄筋工事業の一般建設業許可を取得するためには、まず担当する工事が「鉄筋工事」であるか確認し、次に営業所技術者が上記の「学歴+実務経験」または「特定の資格+実務経験」のいずれかの要件を満たすことが重要です。
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