建設業許可を維持する上で避けて通れないのが、毎年の「決算変更届(事業年度終了届)」です。
「毎年出しているけれど、この書類は今回必要なのかな?」と迷われることが多いのが、「使用人数」の扱いです。今回は、行政書士の視点から、どのような場合に使用人数の提出が必要になるのか、ポイントを絞って解説します。
1. 提出が必要なのは「前回から変更があった時」だけ!
結論から申し上げますと、大阪府の手引などに基づくと、決算変更届において「使用人数」の書類を提出しなければならないのは、前回の届出内容から人数に変更があった場合です。
逆に言えば、従業員数や役員の数に全く変動がないのであれば、今回の届出で「使用人数」の様式を添付する必要はありません。
2. 「いつ」の時点の人数を書くのか?
提出が必要な場合、記載するのは「当該事業年度の終了の日(決算日)」時点での人数です。 以下の区分ごとに、営業所ごとの人数をカウントします。
- 技術関係使用人: 資格者や実務経験者など、現場に関わる方。
- 事務関係使用人: 総務、経理などの事務担当の方。
- 注意点: 法人の場合は常勤の役員、個人の場合は事業主本人も忘れずに人数に含めてください。
3. 「人数だけ」が変わった場合はどうする?
「商号も役員も変わっていないけれど、従業員だけ増減した」というケースはよくあります。 この場合、わざわざ事実発生から14日以内に出す「変更届」を個別に作成する必要はありません。
毎年のルーティンである決算変更届の中に、新しい人数を反映した「使用人数」を添付することで、まとめて報告すればOKです。
4. なぜ「人数」の正確な把握が大切なのか?
「人数くらい、適当でもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、実は非常に重要です。
- 経営事項審査(経審)との整合性: 経審を受ける場合、決算変更届の「使用人数」と、経審書類の「技術職員名簿」などの人数がバラバラだと、審査で厳しくチェックされます。
- 許可更新への影響: 決算変更届(5年分)が正しく提出されていないと、許可の更新が受けられないリスクがあります。
5. その他決算変更届の注意点
1. 期限は「決算終了後4か月以内」!遅れるとどうなる?
まずおさらいですが、決算変更届は毎事業年度の終了後4か月以内に提出しなければなりません。これを怠ると、以下のような大きなリスクが生じます。
- 許可の更新ができない: 5年ごとの更新時、過去5年分の決算変更届が揃っていないと、更新を受け付けてもらえません。
- 業種の追加(業種追加)ができない: 新しい許可を増やそうと思っても、届出が滞っていると審査が止まります。
- 経営事項審査(経審)が受けられない: 公共工事への入札に必要な経審を受けるには、決算変更届が提出されていることが大前提です。
「忙しいから後で…」と思っているうちに期限を過ぎてしまうと、会社の信用問題にも関わります。
2. 財務諸表は「建設業用」に書き換える必要がある
税理士の先生が作成した決算報告書をそのまま提出することはできません。 建設業法に基づいた「建設業専用の勘定科目」に振り替えて作成する必要があります。例えば、「売上高」は「完成工事高」、「売上原価」は「完成工事原価」といった形です。この仕分けが正しく行われていないと、経営事項審査(経審)の点数にも悪影響を及ぼすことがあります
3.「健康保険等の加入状況」の添付を忘れずに
令和2年10月の法改正により、「適切な社会保険への加入」が許可の要件となりました。 そのため、現在の決算変更届には、従業員数に変更があった場合などに「健康保険等の加入状況」を添付する必要があります。
まとめ
決算変更届における使用人数の提出は、いわば「会社の健康診断の記録」のようなものです。 毎年決まった時期に報告を行いますが、もし前年と比べて体重や血圧(=人数)に変化があったのなら、その最新の数値を正しく記録して行政に届け出る必要がある、というイメージですね。
「うちは今回、提出が必要なの?」「書き方がよくわからない」といった不安がある方は、ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。初回相談は無料となっております。10年後を見据えた正確な書類作成で、皆さまの経営をサポートいたします!

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