今回は、専門性の高い「さく井工事」に特化した建設業許可について、その工事範囲から許可取得のために必要な資格要件まで、詳しく解説していきます。「さく井工事って具体的に何を指すの?」「どんな資格があれば許可が取れるの?」といった疑問をお持ちの事業者様は、ぜひこの記事を最後までお読みください。
さく井工事とは?その工事範囲を詳しく解説
「さく井工事」とは、読んで字のごとく、井戸を掘る工事を指しますが、その範囲は多岐にわたります。具体的には、さく井機械などを用いてさく孔(穴を掘ること)やさく井(井戸を掘ること)を行う工事、またはこれらの工事に伴う揚水設備(水を汲み上げる設備)の設置などを行う工事を指します。
では、具体的にどのような工事が「さく井工事」に該当するのでしょうか?国土交通省が定める建設業の種類では、以下の工事がさく井工事業の許可対象として明記されています。
- さく井工事:一般的な井戸の掘削
- 観測井工事:地下水位などの観測を目的とした井戸の設置
- 還元井工事:地下水を地中に戻すための井戸の設置
- 温泉掘削工事:温泉を掘り出すための工事
- 井戸築造工事:井戸本体を構築する工事
- さく孔工事:地中に穴を掘る全般的な工事
- 石油掘削工事:石油の採掘を目的とした掘削
- 天然ガス掘削工事:天然ガスの採掘を目的とした掘削
- 揚水設備工事:掘削した井戸から水を汲み上げるためのポンプなどの設備設置
これらの工事を手掛けるには、「さく井工事業」の建設業許可が不可欠です。
さく井工事業の一般建設業許可を取得するための資格要件
建設業許可を取得するためには、各営業所に「専任の営業所技術者」を配置することが義務付けられています。この営業所技術者が、さく井工事業に関する一定の要件を満たす必要があります。
主に以下の3つのルートがありますので、ご自身や会社に在籍する方がどの要件に当てはまるかご確認ください。
1.指定学科の卒業と実務経験による要件
さく井工事業の「指定学科」は、土木工学、鉱山学、機械工学、または衛生工学に関する学科とされています。これらの学科を卒業している場合、必要な実務経験の年数が短縮されます。
- 高等学校または中等教育学校の指定学科を卒業している場合:卒業後、5年以上のさく井工事に関する実務経験が必要です。
- 大学または高等専門学校の指定学科を卒業している場合:卒業後、3年以上のさく井工事に関する実務経験が必要です。
「実務経験」とは、建設工事の施工に関する技術上のすべての職務経験を指します。これには、建設工事の発注における設計技術者としての設計、現場監督技術者としての監督、土工やその見習いとして従事した経験などが含まれます。単に建設工事の雑務を行っていた経験年数は含まれません。実務経験の期間は、具体的に建設工事に携わった期間を積み上げて合計し、経験期間が重複する場合は原則として二重に計算しません。
2.長期の実務経験による要件
特定の学歴がない場合でも、さく井工事に関して10年以上の実務経験があれば、営業所技術者の要件を満たすことができます。この場合も、上記と同様に、実務経験の内容が技術的な職務であることが重要です。
3.特定の国家資格等による要件
国土交通大臣が指定学科の卒業または実務経験のみの要件と同等以上の知識及び技術または技能を有すると認定した者も、営業所技術者となることができます。さく井工事業で認められる主な資格は以下の通りです。
技術検定合格者
- 1級の土木施工管理技士、管工事施工管理技士、または造園施工管理技士の第一次検定または第二次検定に合格し、かつ3年以上のさく井工事に関する実務経験を有する者。
- 2級の土木施工管理技士、管工事施工管理技士、または造園施工管理技士の第一次検定または第二次検定に合格し、かつ5年以上のさく井工事に関する実務経験を有する者。
技術士
- 技術士法に基づく第二次試験のうち、技術部門を上下水道部門「上水道及び工業用水道」または総合技術監理部門「上水道及び工業用水道」とするものに合格した者。
技能検定合格者
- 職業能力開発促進法に基づく技能検定のうち、検定職種が1級のさく井に合格した者。
- 検定職種が2級のさく井に合格した後、さく井工事に関して3年以上の実務経験を有する者。
登録地すべり防止工事試験合格者
- 国土交通大臣の登録を受けた登録地すべり防止工事試験に合格した後、さく井工事に関して1年以上の実務経験を有する者。
基幹技術者
- 登録さく井基幹技術者。
これらの資格は、さく井工事における専門的な知識と技術を証明するものであり、許可取得において非常に有利になります。
建設業許可申請に必要な書類
さく井工事業の建設業許可を申請する際には、上記の資格要件を証明するための書類が必要になります。主なものとしては、営業所技術者等証明書、資格証明書、卒業証明書、実務経験証明書などがあります。これらの書類は、申請先の都道府県庁や国土交通省に提出することになります。
許可行政庁は、一つの都道府県内にのみ営業所を設けて営業しようとする場合は当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事、二つ以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合は国土交通大臣となります。
許可申請には、技術者要件の他にも経営業務管理責任者や財産的基礎などの要件を満たす必要があります。詳細な要件や必要書類については、各行政庁のウェブサイトや手引きで確認するか、専門家にご相談いただくことをお勧めします。
まとめ
さく井工事は、水資源開発や地熱利用など、社会に不可欠なインフラを支える重要な分野です。この一般建設業許可のさく井工事業を取得することは、単に事業を拡大するだけでなく、専門性と信頼性を対外的に証明するようなものです。適切な知識と経験、そしてそれを証明する資格を持つことで、より大規模なプロジェクトや公共工事への参入機会を広げることができます。
許可取得は複雑な手続きが必要ですが、適切な知識と準備があれば決して難しいことではありません。行政書士として、皆様のさく井工事業許可取得を全力でサポートさせていただきます。
許可取得に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。
ご依頼の流れ
メールフォーム、お電話、LINEにてお問い合わせください。
対面、お電話、zoom、LINEなどでお客様のご要望や許可の要件などを無料で診断いたします。
初回相談の内容をもとに、お客様にあったご提案とお見積りを作成いたします。
上記のご提案にご納得いただきましたら必要な契約をいたします。
お見積り額に基づき請求書を発行いたします。着手時にお支払いいただきます。
ご依頼いただいた内容にて業務を実施いたします。
新規許可の場合、申請後30日から45日程度で許可がおります。(※知事許可の場合)
事務所概要
事務所名 | 行政書士濱田大雅事務所 |
代表 | 濱田 大雅 |
営業時間 | 8:30〜17:30 *事前予約があれば土日祝、営業時間外も対応可 |
TEL | 070-8394-1810 |
メール | info@gyo-hamada.com |
所在地 | 兵庫県尼崎市水堂町3丁目1−17 フリーデ立花202号室 |